札幌中心に道内の山々をのんびり歩いているヤマプラです。今回は私のお気に入りの一座、砥石山小林峠ルートの案内です。札幌市の南区と中央区の境界となる砥石山、三角山、八垂別を結ぶ稜線に自然歩道が整備されており、手軽に縦走を楽しむことができます。また一番人気の中の沢コースは広い駐車場が整備されており、春先には春の風物詩としてニュースでたびたび取り上げられるサンカヨウを見ることもできます。札幌市内で手軽に本格的な登山ルートやお花見登山道をお探しの方の一助になれば幸いです。↓
目次
- 砥石山とは
- 三角山(砥石方面)とは
- 八垂別とは
- 砥石山小林峠コース 所要時間・難易度・コースタイム
- 砥石山 小林峠コース駐車場
- 砥石山 紅葉見事な小林峠コース案内
- 砥石山中の沢コース 所要時間・難易度・コースタイム
- 砥石山 中の沢コース駐車場
- 砥石山 サンカヨウの自生地 中の沢コース案内
砥石山とは
砥石山は標高826.3mで同じく標高800m級の割山、700m級の三角山や600m級の奥盤渓山、盤渓山と連なる砥石連座の主峰であり札幌50峰に数えられる山です。山名の由来は刃物を研ぐ砥石と思われますが定かではありません。札幌の市街地からだと丁度、藻岩山の裏手の位置にあたり直接見ることができませんが南区や西区からその山容を楽しむことができます。↓
三角山(砥石方面)とは
三角山は砥石山の隣にある標高700mのピークで札幌150峰に数えられています。同名で西区の三角山が有名ですのでこちらは(砥石方面)を付けて区別しています。砥石山から見るとその名の通りポコンと綺麗な三角形をしており見た通りの山名となっています。登山道としての知名度はいま一つですがなかなか眺望が良いので年に一度は登りたい一座です。↓
八垂別とは
八垂別(はったりべつ)は砥石山の小林峠ルートから登ると最初に登る標高434mの低ピークです。現在の川沿、北の沢、中の沢、南の沢地区の旧名称からつけられた山名で他にも八垂別の滝にかつての地名が残っています。三角点のあるピークには自然歩道はありませんが伐開された踏み跡が明瞭ですので気になる方は立ち寄って見るとよいでしょう。よくありがちな山塊ピークで私も気にしたことはありませんが麓に旧コバビレッジのスキー場跡地が目印となる山でお隣の三菱山から見ることができました。↓
砥石山の夏山登山ルートは3本、一番人気は広い駐車場があり距離も短い中の沢ルート、紅葉の美しい小林峠ルート、距離が長く専用の駐車場が無いため知る人ぞ知るルートとなっている源八沢ルートと砥石山のピークに行く登山口は三か所整備されています。このうち八垂別と三角山の両座に立ち寄れるのは小林峠ルートだけですので先ずは美しい紅葉がお気に入りの小林峠ルートの紹介です。登りで登山道案内、下山は紅葉過去撮影した紅葉ピーク時の写真で紹介します。
砥石山小林峠コース 所要時間・難易度・コースタイム
山行記録はコチラ(登山日10月29日,10月16日)↓
- 距離 : 9.5キロメートル
- 高低差 : 520m
- 所要時間 : 3時間38分
- 休憩 : 13分
- レベル : 初級
小林峠コース主なコースタイム
- 小林峠駐車帯→9時00分,
- 9時12分→八垂別山頂→
- 9時59分→T4分岐→
- 10時28分→三角山山頂→10時38分
- 11時05分→砥石山山頂→11時06分
- 11時47分→T4分岐→
- 12時34分→小林峠駐車帯
砥石山 小林峠コース駐車場
小林峠コースの駐車場は藻岩山小林峠コースと共用です。グーグルマップにプロットしましたので初めての方はこちらでご確認下さい。
小林峠の駐車帯に到着しました。10台ほど駐車でき、登山者も利用することができます。朝ゆっくりの登山開始ですでに多数の先客がきています。
こばやし峠の石碑があります。碑文によると、こばやし峠の貫通は昭和40年、それまでは砥石山から硬石山までの一体は陸の孤島、熊の巣だったそうです。
砥石山 紅葉見事な小林峠コース案内
石碑の裏が砥石山の登山口になります。以前、砥石山の山中で女子高生に「藻岩山はどこですか?」と聞かれたことがあります。入口を間違え気付かず登ってしまったようです。私も観光登山道でうかれて案内板もGPSもを良く見ず勝手な思い込みでやらかすことがあります。
初めての登山道はあせらずに登山道入口の看板を良く見ましょう。
同じ小林峠登山口でもこちらは藻岩山の反対側です。
入り口に砥石山の14.8キロに渡って整備された案内板があります。
では登山開始。このルートの特徴は標高300mの小林峠からいきなり10分ほどの急登を我慢して標高434mの八垂別ピークに取りつくことです。イタヤカエデの黄葉が綺麗でした。↓
夏場は視通の効かない登山道ですが晩秋のころには手稲山やネオパラ山、すぐ近くにはお隣の三菱山を右手に望むことができました。
いきなりの急登でしたがすぐに稜線にとりつき緩くなりました。ハウチハカエデやイタヤカエデの自然歩道を進むと山火事注意の看板の横に丁寧に刈られた踏み跡があります。八垂別に続いています。特に見どころはありませんが手間も時間もかかりません。このルートだけの特典ですので初訪の方は札幌150峰の一座ピークハントもいいでしょう。
標高434m、札幌150峰八垂別登頂、三角タッチ。山頂広場は現在、樹木におおわれ眺望はききませんでした。
次に目指すは中の沢ルートと合流するT4分岐です。一旦、八垂別をゆるゆると下ります。↓
ピークは過ぎていますが山腹の黄葉は綺麗でした。↓
T4分岐に向かう登山道。ピークを過ぎたとはいえまだ楽しめました。のんびりとさりげない登山道だけど綺麗な風景を楽しむのが大人の遠足の醍醐味です。↓
枯れ木に生えるカワラタケ。食用には向きません。↓
少々アップダウンしながら中腹に開かれた登山道を進みます。シラカバ黄葉などを見てひと汗かけばストレスも感じません。↓
登山開始から1時間ほどで中の沢ルートと合流するT4分岐に到着しました。次の目的地、三角山までは1.2キロです。
黄葉や橙葉の隙間から次の目的地、三角山が見えました。↓
登山道から藻岩山が見えだしました。↓
西区の三角山の方向です。
三角山、大倉山、奥三角山の西区低山の稜線が見えました。↓
三角山の分岐に到着。急な傾斜を50m登ればピークです。ここは一気に登り切ります。↓
かなりの急勾配ですが距離は50mと短いです。
標高700m、札幌150峰三角山登頂↓
山頂広場は眺望がありませんがその手前で風景を楽しむことができます。本日は奥に支笏湖の紋別岳、イチャッンコッペ山、風不死岳は雲の中、手前に藤野富士や豊見山が見えました。
真駒内の方向も良く見えました。奥は北広山の低山塊です。駒岡清掃工場の煙突の横が硬石山、手前の青山とは稜線でつながっています。↓
本日の最終目的地、砥石山。↓
70m程、急な勾配を下って自然歩道と合流しました。かなりの急こう配ですので足元に十分注意が必要です。私の場合、冬場はアイゼンを装着します。↓
山頂直下からは急勾配になります。尾根にとりつきポコポコと3回程アップダウンして砥石山のピークになります。↓
標高826m、札幌50峰砥石山登頂↓
登りルートで登山道案内が一通り終了したところで紅葉ピーク、10月16日の山行記録からに交代。山頂からの眺望は支笏三座の主峰、恵庭岳↓
余市岳の方向を見ると神威岳、烏帽子岳、奥に余市岳が見えます。
定山渓天狗岳は神威岳の陰から頭の方がちらっと見えます。↓
手稲山と西峰↓
では下山は紅葉ピーク時の写真から、山腹の紅葉が見事な登山道です。
砥石山山頂直下の藻岩山が見えるポイント。↓
しらかば黄葉が見事な登山道↓
山腹も色とりどりでした。↓
紅葉ピーク時のT4分岐↓
紅葉を見ながらの、ノーストレスの登山です。↓
本日も安全登山、お疲れさまでした。
砥石山中の沢コース 所要時間・難易度・コースタイム
一番人気、中の沢コース山行記録はコチラ(登山日5月18日)↓
- 距離 :10.8キロメートル
- 高低差 : 610m
- 所要時間 : 4時間02分
- 休憩 : 39分
- レベル : 初級
小林峠コース主なコースタイム
- 中の沢登山口→7時56分,
- 8時48分→T4分岐→8時54分
- 9時26分→三角山山頂→9時35分
- 10時07分→砥石山山頂→10時12分
- 11時01分→T4分岐→11時16分
- 11時58分→中の沢登山口
砥石山 中の沢コース駐車場
砥石山の登山ルートで一番人気り中の沢登山口には広い駐車場が有りますが天気の良い休日には満車の時も有ります。道道82号からクラーネ北の沢の看板を目印に曲がり奥に進むと看板が出ています。初めて方は下のグーグルマップでご確認下さい。
砥石山 サンカヨウの自生地 中の沢コース案内
中の沢コースを利用すると砥石山の山頂まで5.1キロ、札幌市の自然歩道として整備されている本格的な登山コースです。
渡渉箇所も有りますが立派な橋が架かっており足元が濡れる心配も有りません。
小川のせせらぎを聞きながら進むルートは春先には多様な花々を愛でながら進むことが出来ます。
春先の中の沢コースはお花見登山にピッタリです。登山口からニリンソウやタチツボスミレの大群生を始めニュースで取り上げられるサンカヨウや野草の女王シラネアオイ等様々な花が見られます。ニリンソウは麓から山頂直下まで群生多数。↓
珍しいので登山愛好者に人気となっている緑のニリンソウ。登山口付近に数輪見えました。
ニリンソウと同じくタチツボスミレも群生が道中多数見られます。
時折群生が見られるエンレイソウ。↓
シラネアオイも道中、単体から群生まで多数自生。↓
ヒトリシズカは麓から山頂直下てまで散見されました。↓
時折群生が見られたクルマバソウ。↓
春先の時期、メディアにも取り上げられるサンカヨウ。序盤の道中にかなりの数が自生していますが花弁がもろく散っていて、花が見られるたのは数輪でした。サンカヨウは大きな葉が特徴的ですので花よりも先に葉で探します。
小林峠ルートと合流するT4分岐に着きました。三角山の山頂まで1.2キロ、砥石山までは2.2キロです。登りでは今回も三角山のピークを見ていくことにします。
フデリンドウは山腹に数輪自生していました。
三角山分岐の前にもサンカヨウの群生地が有ります。しばし足を止めて愛でることにしました。
三角山に向かう途中、振り向き藻岩山。↓
三角山への分岐、急勾配ですがここまで来ると山頂まで50mであっと言う間です。
山頂の手前に藤野の市街地越しに支笏湖の山々が見えるビューポイントが有ります。
奥に紋別岳、イチャンコッペ山、樽前山、風不死岳、手前中央に藤野富士、その左手前が豊見山。
もう何度目か数えきれないが札幌150峰、三角山(砥石方面)登頂。
山頂は貸切状態、しばし休憩して砥石山に向かいます。相変わらず三角山の下山路は急勾配だ。
三角山~砥石山の山頂直下にはオドギリソウの群生地が有ります。
山頂直下のツツジはまだ蕾が多い。↓
ナデシコ科のミヤマハコベは山頂直下に数輪確認できました。
山頂直下にはヒメイチゲ、見落としそうになるくらい数輪です。
砥石山ピークに向かう途中、振り向き先ほどまで居た三角山。↓
札幌50峰、砥石山登頂。
カムエボ越しに見る余市岳もここならでは。
本日も安全登山、お疲れさまでした。
随時更新、他の札幌150峰登山記事はコチラから。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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