yamapura’s blog

大人の遠足日記

百松沢山北峰(札幌50峰)登山 絶景シラカバ樹氷を愛でに

百松沢山(藻岩山より)

札幌中心に道内の山々をのんびり歩いているヤマプラです。

今回は札幌50峰に数えられる人気の冬ルート、標高1038mの百松沢山に登った時の登山記です。札幌近郊の1000mクラスの山で札幌市の西区、中央区、南区の境界をなす山で南峰と北峰からなる双耳峰の山です。又、同じ稜線を成す札幌50峰の神威岳と烏帽子岳と合わせて神威三座と呼ばれています。↓

左から神威岳、烏帽子岳、百松沢山

百松沢山の山頂付近はハイ松が生い茂り夏ルートは整備されていないので基本的に冬ルート、雪がハイ松を覆いつくした頃にスキーやスノシューで登る山です。

3月の融雪期には登山口まで除雪が入り、長靴や防寒靴などの軽装でも登ることができるようになるため天気の良い日には多くの登山客で賑わいます。

百松沢山冬山登山でよく利用されるのは2ルート、福井側の源八の沢川側から登るルートと平和霊園側から登るルートがあります。

今回紹介するのは平和霊園側から登るルートです。

現在は管理されて無いようですが平和霊園から山頂直下の沢まで沢沿いに林道跡が有るのでこの路線を利用して奥に進みます。

歩く距離は長いですが最初は緩やかな林道歩きが続きますのでトレース(前客が踏み固めた後)を利用できれば体力を温存したまま山頂直下まで進むことができます。

百松沢山の山容は札幌市内の見晴らしの良い箇所から見ることができます。↓

百松沢山、右北峰、左南峰(小別沢より)

 

本日の山行記録はこちら。(登山日1月4日)↓

 

距離 : 12.6キロメートル

高低差 : 870m

所要時間 : 5時間42分

休憩 : 33分

レベル : 冬山中級者向け

 

主なコースタイム

平和霊園除雪最終地点8:56→

→11:55百松沢山北峰12:27→

→14:37平和霊園除雪最終地点

 

正月休みの最終日、長めに歩きたくて百松沢山に来ました。

平和霊園の園道は3月の彼岸あたりまで除雪が入りませんのでこの時期は3月後半よりも10分程長く歩くことになります。

しかし融雪期になると見られない景色も有るのであえてラッセル(新雪の上を足が埋まりながら雪を吹き飛ばして突き進む状態、普段の数倍疲れるが痩せると信じてガンバル)覚悟で毎年この時期に登ります。

朝のうちは天気が悪くトレーニングだけで、ブログに投稿はやめようと考え写真を撮っていませんでした。

山頂付近で天気が回復して狙いの絶景が見られましたので急遽投稿することにしました。

投稿用の山頂直下までのルート案内写真は下山中に撮影しています。

平和霊園の除雪終点に着くと園道はすでにスキーやスノシューの先客で踏み固められた立派なトレースが出来ていました。

トレランの人がランシューズで嬉しそうにツボ(スノシューなどがない状態)で走っていきました。

私は山頂が目当てなので全線スノシュー装着で行くことにします。↓

平和霊園 園道

 

歩きやすくていい気分、右手に手稲山を見ながら進みます。

この角度からだとシンボルの電波塔は見えません。

スタート地点の標高は210m、気温は-5℃です。

山頂付近は標高1000mを超えるためさらに気温が下がります。

しっかり防寒装備して登り始めました。

手稲山

園道を歩くと正面に見えるのが札幌50峰の一座である標高703mの阿部山です。夏ルートがある山ですが冬ルートも他の山へ縦走が可能なので登山客のある山です。ただし阿部山の山頂自体は眺望がほとんど有りません。↓

阿部山

 

10分ほどで平和霊園の端にある林道の入口に到着しました。

除雪が入ったり、夏に阿部山に行く場合はここに数台駐車スペースがあります。

林道入口

 

林道は宮城沢川という琴似発寒川の支流に沿って開かれています。

多くの砂防ダムを持つ宮城沢川ですが現在は鋼橋の骨組のみを残すのみで車両の出入りは出来ません。

冬場には橋跡の横に立派なスノーブリッジが形成されるので楽々渡渉することが出来ます。↓

最初の渡渉

成長したスノーブリッジ

 

林道の跡は冬場でもはっきり分かりますが年々倒木が増えてきています。

40mクラスのトドマツ、カラマツ、スギ等が目に留まる林道ですが時折古い標識が見える程度で林業では利用されている形跡はありませんでした。↓

倒木

 

特に被写体の無い冬登山道、20分ほどで阿部山登山口の分岐に到着しました。

こちらも明瞭なトレースが有りスキーや登山を楽しんでいる方がいます。↓

阿部山登山口分岐

阿部山へは標識が付けられています。↓

阿部山登山口

 

林道を進んでいくとトドマツ林の前の渡渉箇所に百松沢山登山の注意書きが記されています。↓

トドマツ林の前の渡渉

このルート攻略の要は多くの渡渉、厳寒期には強力なスノーブリッジに支えられています。

注意書きによると融雪期の登山で登りで利用できたスノーブリッジが下山してみると崩落して、無理に渡渉して流され低体温症で亡くなられた方がいるそうです。

3月後半から4月上旬の融雪期には雪質がカリカリに安定して軽装のツボ歩きが可能になります。

その反面、このルートに関しては行きで使えたスノーブリッジ(SB)が帰りに使えないと状況判断を誤る可能性があるので注意が必要です。

下山で予定していた道を戻れないのはかなり焦る状況です。

百松沢山登山の注意事項

 

今回は成長しきったスノーブリッジに助けられ大きな渡渉も問題なし。

トドマツの植林帯に入りました。↓

植林帯

 

年々増える倒木をかわしながら進みます。↓

倒木


何か所か小さな渡渉はありますが踏み固められたスノーブリッジで今回は問題ありません。↓

 

砂防ダムにかかる見事な氷瀑。↓

氷瀑

氷瀑アップ

 

一旦沢から離れます。

今回はトレース明瞭ですが何もないと二股に見える場所です。

最初来た時に間違って沢を直進しましたのでイラッとして目印にピンクテープを付けました。

ピンテを目印に分岐を左


出発から1時間ほど、林道なりに進むと林道から離れて森の中をショートカットできる場所があります。

このショートカットは平坦なのでかなり有効です。

ここもピンテがついています。

林道のショートカット、目印のピンテ

森の中のショートカット

 

再び林道に戻り渡渉を超えると今までは緩かった勾配が急になり、いよいよ高度を稼ぎだします。

渡渉

 

林道ですが急こう配で、体が温まりだします。↓

急こう配の林道

一旦緩くなり一息つけますがこの後は何か所か勾配のきつい箇所が出てきます。↓

一旦、緩い林道

 

沢の中を進みます。↓

 

沢と尾根の高低差が大きくなる前に尾根に取り付きます。

ここにもピンクテープがついています。↓

尾根に取り付き


前客でズボッた人がいるようです。↓

ズボリ

 

尾根に入りさらに高度を上げていきます。この後再び林道と合流し、山頂直下の沢を目指します。↓

尾根歩き

 

山頂直下の沢に近づくと目印にしている百松のスノーモンスターが見え始めました。↓

百松のスノモン

 

山頂直下の沢に出ました。

前客は進行右手の急傾斜斜面を進むルート取りをしていました。

私はスノーブリッジが成長していたので渡渉して奥に進みました。

このスノーブリッジは3月まで利用できます。

山頂直下の沢

 

沢から山頂に向かう尾根に取り付くとあと1キロの標識があります。

ここからが尾根をぐんぐんと登るので長く感じます。

体力は十分温存できているので問題なしと判断しました。↓

あと1キロ標識

 

どこから登ってもひたすら上に行くだけですが、広い尾根線の真ん中あたりにピンクテープがついています。吹き曝しの箇所では前客のトレースもかき消されているので目安にして進みました。↓



さらに高度を上げると美しい樹氷のトンネルを通過します。↓

樹氷のトンネル


いま一つだった天気も山頂に近づくと雲がなくなりました。

気温はガンガン下がっていますが風が穏やかで助かりました。

十分景色を楽しむ余裕が出来ました、厳冬期ならではの樹氷です。↓

樹氷

 

山頂付近の自然の芸術品、樹氷。

やっぱ百松はこの時期登るのが好きです。↓

山頂付近の樹氷

 

山腹から百松沢の南峰が見え始めました。

北峰から30分ほどで、往復すると1時間ほど見といたほうが良いです。↓

百松沢 南峰

手稲山の本峰と西峰が見えてきました。↓

手稲山

 

砥石山を主峰とする砥石連峰(十勝連峰みたいでかっちょいいので勝手に命名)↓

 

支笏湖方面に風不死岳が見えています。↓

 

定山渓天狗岳が見えました。↓

定山渓天狗岳

 

札幌50峰、百松沢山北峰登頂。↓

百松沢山北峰

 

百松山南峰と右手に烏帽子岳。↓

 

百松名物、山頂の樹氷↓

百松名物 シラカバ樹氷

 

山メシ、本日はカレーメシビーフです。↓

ランチ

 

札幌岳はあいにくのガス模様、この天気なら南峰は次回にしよう。↓

中央に札幌岳を狙うもガス模様


豊平山豊見山、豊栄山の藤野三座も風不死岳の手前に見えています。↓

 

御存じ、藻岩山。↓

藻岩山

手稲山。↓

手稲山

ネオパラ山。↓

ネオパラ山

 

三角山。↓

三角山

美しい樹氷や雄大な雪景色も堪能できて正月休みの最終日、良い1日を過ごせました。

百松沢山登山口の駐車場は平和霊園を利用することになります。

 

随時更新、他の札幌150峰登山記事はコチラから。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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