札幌中心に道内の山々をのんびり回っているヤマプラです。今回は6月上旬に定山渓天狗岳に登った時の登山記です。
定山渓天狗岳とは
定山渓天狗岳は札幌市南区定山渓にある標高1144.5m、切り立った3つの岩峰が特徴的なお山で北海道100名山並びに札幌50峰に選定されています。地形図には単に天狗山と表示されていますが他の各地の天狗山と区別するため一般的には定山渓天狗岳、登山愛好者には定天と呼ばれ人気のある山となっています。登山はもちろん、その特徴的で迫力のある山容は周囲の山々に登る登山者を楽しませてくれる山です。↓
定山渓天狗岳駐車場
定山渓天狗岳は登山者用に登山口駐車場が用意されています。場所は札幌市定山渓と小樽朝里を結ぶ道道1号線を豊羽鉱山に向かう道道59号線に向かい6キロ程進むと右手に橋が出てきます。
橋を超えた所に有る天狗小屋のまわりに数台駐車できますが人気の登山道につき晴れた休日には満車になり道道の路肩まで溢れていることもあります。初めての方は下のグーグルマップか「定山渓天狗岳登山口駐車場ルート検索」でご確認下さい。
定山渓天狗岳登山ルート、所要時間、難易度
定山渓天狗岳の山頂に向かう夏ルートは現在熊の沢コースと呼ばれる1本だけです。数年前に登った時よりもルートや迷いそうな箇所をふさぐピンクテープが増えていてわかりやすくなっていましたのでGPSの出番はありませんでした。前半は小さな渡渉をくり返し沢沿いを登るルートですが沢から離れ標高700mを超えると夏ルートを持つ札幌50峰の中では屈指の急登、さらにルンゼ(岸壁のえぐれた溝)をロープを頼りに登る岩登りなど健脚者向け、中級者以上向けの難コースとなっています。しかし登山に慣れた札幌近郊の方なら一度は登るべき名峰と言えます。筆者の今回のタイムを記載しますが登山は年齢、性別、体力により差が大きいので時間に余裕をもって楽しんで下さい。本日の山行記録はコチラ。(登山日6月11日)↓
- 所要時間、難易度↓
- 距離 : 11.0キロメートル
- 高低差 : 710m
- 所要時間 : 6時間14分
- 休憩:36分
- レベル : 中級
- 主なコースタイム↓
- 駐車場 7:48→
- →8:19 定山渓天狗岳登山口8:25→
- →10:52 定山渓天狗岳11:18→
- →13:26 定山渓天狗岳登山口13:30→
- →14:02駐車場
定山渓天狗岳登山道
駐車場から先の林道は車輛通行止めですので登山口まで30分程林道を歩きます。
退屈な林道歩き、路傍のタニウツギを見ながら進みました。
定山渓天狗岳入山口の標識が出てきます。あと150mで登山口か。
すぐに分岐が現れ登山口です。↓
駐車場から30分程で大きな登山口の看板があります。おしゃべりに夢中になっていると見逃して林道を果てしなく進んで行くだけとなるので注意が必要です。
沢沿いの登山道に入ると幾度か渡渉をくり返します。いずれも小さな渡渉ですので登山靴で十分でした。↓
前回来た時間違えた踏み跡、今回はロープが張られ明示されていて有難い。
タイムリーにピンクテープがついていますので確認しながら登れます。
片道約5.5キロの登山道、山頂まで1.9キロの表示に「楽勝?」と思いますがこの後に急登が続く難所となります。
時折現れる涼味溢れる滝を見ながら進みます。↓
最初の崖登りに到着、まだまだ序の口です。
一旦崖を登りすぐ下って川を渡ります。前回来た時に前客がルートが分からず立ち往生していてルートを聞かれた箇所です。今回は親切な案内が整備されていました。
一旦崖を下り、川を渡ります。↓
又すぐに崖を登ります。↓
深い沢の中にはまだ雪渓が残っていました。↓
天然のロックガーデン、足元が悪いので徐々に体力が奪われています。特に疲れがでてくる下山では注意が必要です。↓
山頂まであと500m、励まされますがまだ難所は続きます。
南側の斜面にシラネアオイの花畑がありました。中々見ごたえのある群生にしばし足を止めます。↓
尖った山頂が見え始めました。↓
ウェストコル~ルンゼ~山頂の眺望へ
山頂直下のウェストコルに到着。この後難所のルンゼ登りとなりますがここからの眺めも良いので一休みしていくのも良いでしょう。振りむくと余市岳。↓
ズーム、余市岳の雪も大分少なくなってきた。↓
喜茂別岳、並河山、中岳、無意根山の無意根4兄弟。↓
最後の難所、長いルンゼ登りです、翌日腕が筋肉痛になりました。
念のためトレッキングポールはデポして行くことにしました。↓
岩登りを終えると余市岳と羊蹄山のツーショットが見られます。↓
羊蹄山をズーム。↓
左にまだ雪の残る朝里岳、中央が白井岳。↓
北海道100名山、札幌50峰、定山渓天狗岳登頂。写真撮影も忙しかったが本日はかなり疲れた。↓
山頂広場からは石狩湾側も良く見えます。中央の双耳峰、左が春香山、右が和宇尻山、そのに右に銭函南岳、つげ山、木陰に奥手稲山がなんとか見える。↓
南側は雲が多かったが写真中央が札幌岳、右手に狭薄山、そのすぐ右が漁岳、小漁山の双耳峰。↓
札幌岳、狭薄山、双耳の漁岳、小漁山にズーム。↓
百松沢山、烏帽子岳、神威岳の神威三座。切り株のような神威岳の左奥にくちびるのような割れ山、同じく右手が砥石山。↓
百松沢山。↓
左から烏帽子岳、割山、神威岳、砥石山。↓
札幌湖、右手ピークが小天狗岳。定山渓の方に夕日岳と朝日岳が見えます。霞んで奥に豊栄山と豊平山が有ります。↓
中天狗岳~小天狗岳につづく稜線を中央に撮影。↓
左奥に手稲山、手前の送電線ルートを持つなだらかな山塊が迷沢山。↓
ズーム、左手前に迷沢山、中央ピークが手稲西峰、右手に手稲山。↓
定山渓天狗岳の眺望を堪能した後、すっかり疲れてよろよろと下山。黒い羽にヘリが黄色、キベリタテハ道端で休んでいました。↓
本日も安全登山、お疲れさまでした。↓
定山渓天狗岳の春の花紹介
春の定山渓天狗岳は数多くの野草が自生しており、花見が好きな登山愛好者にも人気の山です。6月上旬の登山で記録できたものを最後にまとめておきます。特に山頂直下のウェストコルは多様な高山植物を鑑賞することができます。
タニウツギ、林道部に数本自生していました。↓
ダイコンソウは林道部に大繁殖。午後からは林道が黄色い花畑になります。↓
八剣山でも見かけたコンロンソウ。林道部で散見。↓
クルマバソウは麓周辺で多数群生。↓
オドリコソウ、林道部で一凛咲いているのを見つけました。↓
オオカメノキ↓
豊見山で大繁殖していたクサノオ、林道で数輪見ました。↓
登山道に入ると沢沿いにオオバホオズキの群生が見られます。↓
エンレイソウを1凛、偶然見つけた感じです。早春に奥ゆかしい花を咲かせます。↓
オオタチツボスミレは登山道の道中に散見されます。↓
色違いの白いスミレ、マルバスミレ。↓
登山道の中で群生が見られるニリンソウ。↓
ニリンソウだと思うが葉が尖っていました。↓
シラネアオイ、道中散見されましたがウェストコルの南斜面に大群生有り。↓
ハクサンチドリはウェストコル付近で散見。↓
ミヤマアズマギクはウェストコルで数輪。↓
艶やかな紫で咲き誇るミヤマクワガタ(花)。↓
ミヤマオダマキ、数凛自生していました。↓
開ききっていませんがミヤマキンバイも居ました。↓
ウエストコルで一か所群生が見られたイワベンケイ↓
エゾツツジ。↓
北海道の固有種サクラソウモドキ。↓
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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